安全で信頼性の高い情報通信環境の構築
(1)バイオメトリック個人光認証システムに関する研究
高度情報化社会では情報セキュリティ,その中でも特に個人認証技術が重要です。
また近年,パスワードの記憶や入力に頼らずに,人間誰にでもあるが個人に固有な身体的特徴(指紋,指先の静脈パターン,虹彩等)
を利用した「バイオメトリック個人認証」が銀行のATMや携帯端末,パソコン等で主流になりつつあります。
本テーマでは,現在最もよく使用されている指紋に着目し,レーザー光やレンズ等を使用して,より高速・高精度認証を行うための手法や装置に関する研究を行っています。
下図はその一例を示しています。
(2)画像情報の暗号化および加工に関する研究
高度情報化社会において各種情報サービスの信頼性や安全性確保のため
には,また個人情報保護の観点から, 情報の暗号化技術は必要不可欠です。 本テーマでは,現在の暗号方式に変わる, 簡易で高速で秘匿性の高い新たな画像情報暗号化に関する研究を行っています。下左図は指紋画像の一部分の一例を,
下右図は研究室で開発された「離散非整数次フーリエ変換」を利用した手法で暗号化された指紋画像を示しています。
また,下図は「光学的非整数次フーリエ変換」を用いた
画像暗号化加工システムの試作品を示しています。光学的非整数次フーリエ変換は,
液体レンズの焦点距離を変化させ,かつ
自動ステージを用いて入力面,レンズ,および出力面の位置を調整することにより実現されます。
なお,身体的特徴として指紋だけに限らず虹彩や,行動的特徴である心拍波形等を用いた高精度認証に関する研究も行っています。さらに,
(3)生体指紋と人工指紋の識別
(4)インラインホログラムのウィグナー・ヴィル分布を利用した微小物体サイズの高精度計測
(5)ツィート分析を利用したスパムアカウント抽出,都市空間の把握
等に関する研究も行っています。
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